1.特徴

ADMIREXTMはダイキン工業株式会社が開発した、世界で最も細いPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)繊維を使用する高機能フィルターバグです。

ADMIREXTM(表層ろ過方式)
従来の汎用フィルター(深層ろ過方式)

試験:JIS11種関東ローム粉体(赤茶色)、パルス150回後
▲ダイキン工業(株)提供

・ 世界で最も細いPTFE繊維を使用しています。
・ フィルター構造はろ過と強度保持を分担する2層で構成されています。
・ 高圧水流による複合であるため、従来に無い緻密なろ過層を形成しています。
・ 複合には接着剤を使用しないため、ろ過層に大きな空隙率を残しています。
・ 機能を分担する2層は強固に複合しているため、層間剥離を起こしません。
・ ご使用環境によって強度保持層の材料選定が可能です。

2.捕集性能
ろ過層は緻密な構造のため、高い捕集性能を発揮します。微細粒子の捕集において大きな威力を発揮します。
▲ダイキン工業(株)提供
 
3.圧損特性

微細な細孔構造と大きな空隙率により、ほぼ完全な表面捕集と安定した低圧損運転が可能となります。このことは、パルス払い落とし回数の低減に繋がりフィルターバグの長寿命化が図れます。
 
 

4.耐久性

 
ろ過層は約80ミ クロンの厚みをもつ柔軟なフエルト層でパルス(払い落とし)等の物理的応力に対して、優れた強さを発揮します。
 
5.耐薬品性・耐熱性
 
ろ過層に使用しているADMIREXTM繊維はPTFEであるためフッ素ガス(元素フッソ)・三フッ化塩素・溶融アルカリ金属を除くすべての化学薬品に対して安定しており、あらゆる酸・アルカリ・酸化剤・有機溶剤にも侵されません。また、耐熱性は有機繊維の中で最も優れており、瞬間での最高使用温度は260℃となります。
 
 
6.リアクター機能
表面が平滑で緻密なフエルト構造であるためダストが固着せず、パルス払い落とし後も均一でポーラスな一次付着層を保持します。有害ガス中和のためのリアクター機能を求められる用途では、この付着層が有害ガスの最終中和層として働きます。


▲ガス化融溶炉で1年以上使用されたADMIREXTMの断面写真。
ダストは完全に表面で捕集されていて、均一な一次付着層を保持している。

 
 
7.納入実績
 
2001年の発売以後その高い機能性が評価され、都市ゴミを始めとする焼却炉排ガス処理用途、その他の用途で数多く採用頂いています。特に微粒子ダストの多いガス化溶融炉、灰溶融炉での評価が高くこれら用途では欠かせないフィルターバグとなっています。
【用途実績
・ 都市ゴミ焼却炉集じん装置
・ 産業廃棄物焼却炉集じん装置
・ ASR焼却炉集じん装置
・ 高炉炉頂圧発電用ガス清浄装置
・ 微粒子シリカ捕集用
【炉形式】
・ ストーカー炉
・ 流動層炉
・ ガス化溶融炉(シャフト式、キルン式、流動層式)
・ 灰溶融炉(プラズマ溶融炉、表面溶融炉)

記載のデータは実測地の一例であり、また記載の用途例は本商品の当該用途への適用結果を保証するものではありません